少子化は地球の防衛本能ではないかという話
少子化の理由は若い世代の賃金が低く子育てをする資金がないからだ、と思っている政治家が多いようで少子化対策として持ち上がるのは給付金や保育園などの無償化といったものが見受けられるが、はたしてそうだろうか。
それならば最低賃金の一番低い地域である沖縄県の出生率が高いのはなぜなのだろう。
実質賃金で考えても沖縄県と東京都では東京都に軍配が上がる。
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001389727.pdf
それでも沖縄県民の結婚は東京都民に比べ早い。
さて、ここまで見たところ貧しい地域の方が早く結婚し子をなしているのだから、少子化を経済的理由で語りきるのは無理だとわかる。
私は少子化の本当の理由は娯楽の増加にあると考えている。
実質賃金が一番低いにも関わらず出生率が一番高い沖縄県にはまず娯楽が極端に少ない。
遊園地もなければ舞台やコンサートもポピュラーなものではなく地域密着型のものが多いようだ。
旅行と言えば飛行機に乗らねばならず青春18きっぷなど存在しない。
貧困世帯の多い沖縄県民には難しいだろう。
調べたところ沖縄県はボウリング人口比率が日本一である。
ボウリング場も日本で一番多いのは沖縄県らしい。
沖縄県民の娯楽といえば映画、カラオケ、ボウリング、BBQといったものが多くを占めそうだ。
映画やカラオケはともかくボウリングやBBQは一人でやるには不向きな娯楽である。
電車に乗って移動してしまえば気軽に遊園地へ足を運べて、平日だろうとどこかの劇場で有名人が舞台やライブに出ている東京都には抱えきれないほどの娯楽がある。
東京都は夢見る若者が多く集うこともあり、駅で歌う若者は日常と化しているしビラ配りをするアイドル志望もあふれている。
日帰りのバスツアーでは陸路を活用して様々なところへ観光に出るのも容易だ。
誰かといなくても一人で存分に楽しめてしまうのだ。
むしろ子が生まれることで参加できなくなる娯楽が増える恐怖心すら持つだろう。
他にも沖縄県民は基本県外へ出ず地元愛が強いことでも知られているため、周りのサポートが受けやすいという面もあるだろう。
そう考えると地方から出てきて地元に戻る人が少ない東京都で出生率が低いのは当然といえるが、それならば政府の取るべき手段は経済的支援ではなく東京都への人口流入を防ぐことが先決であろう。
しかしながら今更娯楽を取り上げたところで人々は納得しないだろう。
暴動が起きて政府が倒れるだけである。
そのような政策を謳う立候補者が当選するとも思えない。
政府は根本的な解決案を出すことができず少子化はこのまま加速していくだろう。
さて、娯楽が増えた先進国において少子化はどこも問題視されていることから私はこう考えた。
これは地球の防衛本能かもしれない、と。
娯楽の多くは地球の資源を消費している。
そのままの状態で人口が増えてしまえは資源は枯渇し地球は終焉を迎えることになるだろう。
現に今も資源は徐々に枯渇し地球は熱を上げ続けている。
地球に一番必要とされていない生き物はおそらく人間だろう。
天敵がおらず食物連鎖のどこにも属さない。
資源を食いつぶすだけの生き物を地球が求めるはずもない。
発展途上国の人たちはおのずと地産地消、足るを知るで生きているから出生率は高いままなのではないか。
日本でも戦後なにもなくなった時、一時的にではあるが出生率が高まっている。
娯楽が少なく貧しければ出生率があがる最たる証拠のようにも感じる。
それが人間の本能であり地球の防衛本能なのではないだろうか。
今先進国は人口を減らすフェーズに入っているだけなのだと考えれば、少子化だなんだと騒ぐ必要もないように思う。
足るを知る、ある分で人間は生きるしかないのだ。